▼こだわらなくても大丈夫▼

 連載の1回目で「ボディビルダーの食事が極端すぎる」と述べました。これほどまで一生懸命になっている姿を非難するのではなく、日々新しくなっている知識を取り入れて、もう少し束縛から解放したほうが健康に良いと思われるからです。自分もラクになり、より立派な成果が得られるのです。
2回目は糖質や脂肪を制限しすぎなくても大丈夫という話をいたします。

 日本人ビルダーで唯一、ワールドゲームズ選手権で世界一になった廣田俊彦選手。彼の食事法に対して玉利齊JBBF会長が感心したことがあります。同行した他の選手が甘い菓子類を絶対に食べようとしない中、廣田選手だけは「筋肉の疲労回復によい。一日に食べるカロリーの範囲内なら甘い物も油物も食べても体脂肪に変わらない」と喜んで食べていたのです。
玉利会長は「さすがに言うことが違うね」と感心されていましたが、実は当時から私が雑誌などでアドバイスしていたのでした。
激しい筋トレでエネルギーを多く消耗する場合、決めたカロリーの範囲内であれば糖質でも脂肪でも食べても体脂肪が増えません。
必要以上に多く食べた場合のみ、体脂肪になって蓄積するのです。運動量が多いと蓄積された体脂肪もエネルギーに変化して消費されます。

▼ササミ以外の成分を食べていい▼

 なので、和菓子だけでなく、甘いケーキでも自分の消費カロリー内であれば食べてもいいのです。我慢しなくてもいいのです。
「コレステロールを心配し過ぎない」と前回述べましたが、同様に肉や魚に入り込んでいる脂肪もボディビルダーならほとんど心配はいりません。カロリーの範囲内なら体脂肪に変わって太る心配がないからです。鶏肉の場合、ササミ以外でも大丈夫。少々脂肪があっても、運動エネルギーとして消耗されたり、コレステロールや男性ホルモンなど身体に必要な成分に変化したりします。
牛肉や豚肉でも同じです。神経質になって脂肪部分を取り除かなくても良いのです。

▼ショートニングやリノール酸には注意▼

 ただ、洋菓子やクッキー類には植物性油脂としてショートニング、植物性油脂が使用されています。柔らかい感触を出したり、風味を高めたりする目的です。酸化防止の役割も期待されるからです。
ショートニングは植物油脂に水素を添加し、酸化しにくくしますが、プラスティックのようにいつまでも腐敗せず、消化もされにくく、体内で動脈硬化を促進すると言われます。
また、植物性油脂にはリノール酸が多く含まれ、いわゆる悪玉コレステロール(低比重コレステロール)と結託して粥状になり、動脈硬化を起こすことが判っています。
ですから、毎日のように洋菓子を食べてよいわけではありません。月に1回くらいが良いのです。この点、和菓子なら多くの場合、糖質だけを使用しますので週に1~2回くらいは食べても良いのです。

 米飯を食べないビルダーがいますが、制限しなくてもほとんどがエネルギーに変わるので心配いりません。朝食はパン食としても、昼食や夕食に茶碗1杯くらい米飯を食べたほうが、ラクにトレーニングできます。パンプアップも早く起こります。コメの消費量は年々減少していますが、米こそは日本人の身体にやさしい、かつすぐれた栄養源です。「ご飯は筋肉の敵だ」と誤解している人がいたら本日から見直してください。筋肉増強にきっと大きく貢献できますよ。玄米や麦ごはんを食べるビルダーもいますが、そこまでしなくても良いと思います。

著者プロフィール

野沢秀雄(のざわ・ひでお)

1940年、京都生まれ。京都大学農学部、東京衛生学園鍼灸科卒業。健康体力研究所を創立し、現在顧問。主な著書に、「自己トレーニング法」(青春出版社)、「一週間でやせる本」(永岡書店)、「リアルエイジがわかる本」(永岡書店)、「スクワット超健康法」(講談社)。最新刊として「体の中から柔らかくすれば必ずやせて、病気にならない―野沢式やわらか体操」(ベストセラーズ)がある。

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主な職歴

昭和39年(1964)明治製菓株式会社入社
昭和51年(1976)健康体力研究所設立。所長。
昭和59年(1984)有限会社ヘルススサービス設立

情報発信

フェイスブック:https://www.facebook.com/hideo.nozawa.92?ref=br_rs

ネット爺

わたしたちの競技をもっと知って欲しい! たくさんの人たちにもっと大会を見に来て欲しい! 私は、そんなアスリートに夢を実現させるためのネットドクターです。 今日から、私のことを”ネット爺”と呼んでください。

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